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出会い

2009年11月5日18:58:33

 前回のつづき

 どのようにしてパンの技術を身につけよう?今までパンなんて作ったこともない。やはりパン屋で修行しなくては。

と思いながら仕事していたから、ちゃんと仕事できてなかったと思う。今まで世話になった先輩や上司、同僚、後輩にだけそのことを話した。

上司は、みんな反対してた。もったいないとかいって。パン屋とかいうから不思議がって、またなんで?って。ある上司は、食事に誘ってくれて一生懸命引き止めて頂いたり、ある上司は、「自分に限界を感じとんか?そうじゃなかったら残れ。ちょっと遅れをとったゆうて腐っとるだけじゃないんか?わしらでもそういう時期があったで」って、引き止めてくれた。みんな忙しいのに感謝してます。ありがとうございました。

 同僚や後輩は応援してくれる人の方が多かった。ある後輩は、「尾野さんやるんだったらついていく」といってくれて、それから二人でよく相談したり、いろいろ計画して考えてた。ほとんど仕事もせずに(笑)その頃かな、その後輩が,「尾野さんが考えとる様なパン屋があるよ」っていって、それが私が社長との出会うきっかけでした。私はそれまで全くパンに興味も無かったから、車での移動パン屋として事業展開をしている会社が既にあるとは思わず、あると知って是非、会って話をしてみたいと思いました。もちろんパンも食べてみたいと思いました。

日曜日、本社へ訪問して常務(奥さん)と話をすることが出来、後日、銀行へ1日有給休暇をもらって、営業車に同乗させてもらい1日体験させて頂きました。

それから何日かして連絡を頂き、日曜日再度訪問して社長と面談が叶いました。

パンの技術を身につけ何が何でも独立したい、給料はいらないので修行させてほしい旨を伝え、聞けば社長も設計の仕事から脱サラしているとの事で、応援したいからと快く快諾して頂き、「給料は出すから、やってみんさい。その代わり独立希望だから厳しいで!」って言って頂きました。

でも、それからが1番悩みました。13年勤務した会社を辞めて、全てをリセットして、新しい会社に飛び込んでというのが・・・・それから約半年間。

つづきはまた今度。また見て下さい。来週木曜日更新予定です。

 

 

 

 


父との別れ

2009年11月19日20:18:24

 前回のつづき

 悩みながら仕事をしているうち、ある日の仕事帰りに、父の見舞いに行きました。

やせ細った父が点滴を打ちながら、病室で寝ている姿を、しばらく見入っておりました。そーいえば父の顔をこんなにじっくり見たことなかったなーなんて思いながら。そのうち看護婦さんが来て点滴の様子を見に来た時起きちゃって、「おおー来とったんかー」とか言いながら、それから2時間くらいたぶん生まれて初めて二人であんなに話をした。話の中でパン屋になる話になり、父は、「やるんじゃろお?まさるが一歩踏み出すまで生きたかったのー」って涙を浮かべながら言う父をなにも言えず見ていた。

事業に失敗し、母と離婚し、癌の死亡宣告を受けながらも一人闘病生活を送る父が、息子である私に夢を託し応援してくれている。こんな凄い事ってあるでしょうか?

これから起こすであろう事業の心得等、父の遺言とも言える言葉を一つ一つ噛みしめながら頭に叩き込み、それは、きっと一生の財産として私の中で生き続ける。

そのうち、夕飯が運ばれて来た。ほとんど食べれるはずないのに、元気な姿を見せたかったのか、ほおばって食べる姿が私が見る最後の元気な姿でした。

次の日の夜遅く、病院から容態急変の連絡を受け、母を連れて病院に駆け込み、9年間離れ離れだった母の姿を見てか一旦持ち直したかに見えましたが、一週間後亡くなりました。最期を看取る時、最後の男と男の約束を交わしながら。「おやじの意志は俺が引き継ぐから安心しろ」と。 しばらくして会社に辞表を提出しました。

つづきはまた今度見て下さい。来週の木曜日更新予定です。 次回から修行編です。